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鞏固
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きようこ
ふりがな文庫
“
鞏固
(
きようこ
)” の例文
持統天皇の在位は皇孫珂瑠の保育にあつたが、太政大臣に高市皇子を任じ、補佐するに
葛野王
(
かどののおおきみ
)
あり、家族政府として極めて
鞏固
(
きようこ
)
な団結であつた。
道鏡
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
微力なる私の土地解放で崩壊したり動揺する様な確信であるならば其の根柢が空虚なる為で決して充分に
鞏固
(
きようこ
)
なるものでない証拠ではあるまいか。
狩太農場の解放
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
吾人はトルストイ伯によりて、露国の平民を知るを得つ、彼等が
鞏固
(
きようこ
)
なる宗教上の観念を
涵養
(
かんやう
)
しつゝあるを見て、露西亜の将来に望むところ多からざるを得ず。
トルストイ伯
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
時
(
とき
)
にはまた、あの
恐
(
おそ
)
るべき
打撃
(
だげき
)
のために、
却
(
かへつ
)
て
獨立
(
どくりつ
)
の
意志
(
いし
)
が
鞏固
(
きようこ
)
になつたといふことのために、
彼女
(
かのぢよ
)
の
悔
(
くゐ
)
は
再
(
ふたゝ
)
び
假面
(
かめん
)
をかぶつて
自
(
みづか
)
ら
安
(
やす
)
んじようと
試
(
こゝろ
)
みることもあつた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
それ等の詩句の言葉は、この花の為めに詩の領国内に、貴金属の鉱脈のやうな一脈の伝統を——今ではすでに因襲になつたほどまでに、
鞏固
(
きようこ
)
に形造つて居るのである。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
▼ もっと見る
上古は、祖先を同じうする人々が、
鞏固
(
きようこ
)
に団結して、祖先伝来の職業にいそしんでゐたのである。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
一
揆
(
き
)
が事を起す前に七人の同志と江戸に
潜行
(
せんかう
)
し將軍御膝元で事を擧げるつもりでしたが、島原の亂も案外早く平定し、徳川の
礎
(
いしずゑ
)
はいよ/\
鞏固
(
きようこ
)
で、痩浪人の策動では何うにもならないと解ると
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
国民の
鞏固
(
きようこ
)
なる勢力は、必らず一致したる心性の活動の上に宿るものなり。此点より観察すれば、国民の生命を証するものは、実に其制度に於て、能く国民を一致せしむる舞台あると否とに存せり。
国民と思想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
明治六七年迄は聯合したる勢力の結托
鞏固
(
きようこ
)
にして、専ら破壊的の事業に力を注ぎたり、然れども明治政府の最初の聯合躰は、寧ろ破壊的の聯合組織にして、破壊すべき目的の狭まくなりゆくと共に
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
鞏
漢検1級
部首:⾰
15画
固
常用漢字
小4
部首:⼞
8画
“鞏”で始まる語句
鞏膜
鞏
鞏保
鞏健
鞏徳
鞏志
鞏昌
鞏珍
鞏県
鞏靱