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雲源
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うんげん
救はん爲に
故意と
罪に
陷りしならん何ぞ是を知らずして殺さんや其方は
井筒屋茂兵衞が
惣領ならんと申されければ
雲源驚き感じ今は何を
糺問有ければ
終に白状致しけり
因て金屋の
盜賊も相知れ夫より清三郎へ
追手を
掛られたり扨牢内より彼の
旅僧雲源を
呼出され又伊勢屋三郎兵衞を
申すやと有しかば
雲源全く
僞りは申上ず私し
盜賊に
紛れ之なく候
御仕置仰付らるべしと云に
大岡殿否彼の吉三郎は其方と兄弟に
非ずや
人相恰好音聲までもよく似たり
汝弟を