雨蛙あまがへる)” の例文
雨蛙あまがへる青蛙あをがへるが、そんなはなわざはしなからうとおもつたが——勿論もちろん、それだけに、ふた嚴重げんぢうでなしにすきがあればあつたのであらう。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして雨蛙あまがへるが幹によぢ登る時と同じやうに、手と足とを伸したり縮めたりして、だん/\上へ上へと登つて行きました。
かぶと虫 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
僕は路ばたの砂の中に雨蛙あまがへるが一匹もがいてゐるのを見つけた。その時あいつは自動車が来たら、どうするつもりだらうと考へた。しかしそこは自動車などのはひる筈のない小みちだつた。
鵠沼雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
するとある日雨蛙あまがへるがやって参りました。
洞熊学校を卒業した三人 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
雨蛙あまがへる
偏奇館吟草 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
「なんぢや、雨蛙あまがへるか?……」
先生と生徒 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)