集会あつまり)” の例文
旧字:集會
ちやうど日曜日のことなので、船のなかでも集会あつまりがあつた。船長は三人のなかで誰か一人にその日のお説教をして欲しいと頼んで来た。
多事多難なりける明治三十六年も今日に尽きて、今は其の夜にさへなりにけり、寺々には百八煩悩の鐘鳴り響き、各教会には除夜ぢよや集会あつまり開かる
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「おや……左様でございましたか。なんぞきょうは、御本丸に、お集会あつまりのことでも」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お園が家出のその後は、鹿子の、僻みいつそう強く、夜歩行よあるきなどは思ひも寄らねど。これは毎年の例会にて、遁れ難き集会あつまりなればと。三日前より、ちくちくと、噛んで含めた言の葉に。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
……以前まえかた私は山火事を起こし彼らの集会あつまりさまたげたことがある。もっとも真実まことの山火事ではない。ただそう思わせたばかりであっていわば幻覚まぼろしに過ぎなかったが彼らは恐れて逃げてしまった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
今夜の集会あつまりで全教会員に押されて長老エルダアの地位に昇格することになっていた。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
にぎはしき若き女の集会あつまり
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
森鴎外氏の談話はなしによると、俳人正岡子規氏は、何かの集会あつまりで鴎外氏の宅に来ると、きまつたやうに座敷のなかに寝そべつて、頬杖をついたものだ。
除夜の集会あつまり人足ひとあしまれなるも道理ことわりなりけり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
此間こなひだ米国の大統領選挙があつた。その少し前ブライアン氏がミゾリイ州のある集会あつまりに招かれて出掛けた事があつた。
そんなこんなが余程機嫌を悪くしたと見えて、紅葉はその後あまり鴎外氏の集会あつまりに出なくなつたさうだ。