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ちんにふ
ふりがな文庫
“
闖入
(
ちんにふ
)” の例文
さうして、彼等の魂の『
物
(
もの
)
云はぬ海』へ、大膽と好意を以て、
闖入
(
ちんにふ
)
することは、屡々、彼等に、第一の恩惠を與へることになるのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それはまるで、この道路が彼の私有物で、そこを案内もなしに
闖入
(
ちんにふ
)
して来る見ず知らずの男を咎めにかゝつてでもゐるかのやうであつた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
庭先に並べた草花の鉢の芽を、後生大事にいつくしんでゐるところへ、この足に眼のない男が木戸を跳ね飛ばすやうに
闖入
(
ちんにふ
)
して來たのでした。
銭形平次捕物控:219 鐘の音
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
恰
(
あたか
)
も潜者の水底に沈みて真珠を拾ふが如く自然界の奥に
闖入
(
ちんにふ
)
し、冥想を以て他界の物を
攫取
(
くわくしゆ
)
し来るを以て詩人の尊む可きところとはするなり。
他界に対する観念
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
いくら退けと云つても彼等は平然として腰を掛けてゐながら、じろじろと軽蔑の眼を以て人の顔を見て居る。時には表の戸を開けて庭の中まで
闖入
(
ちんにふ
)
して来る事もある。
発行所の庭木
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
災害と云ふものは、むしろ思ひがけない方面から思ひがけない方面へと
闖入
(
ちんにふ
)
して来るものだ。
公判
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
「私は君も知つてる通り、いろんな新聞雑誌に関係してゐて、ゆつくり君たちにお目にかかる暇はないんだがね。」この新聞王は無謀な雀のやうな
闖入
(
ちんにふ
)
者を見つめながらいつた。
茶話:07 大正十四(一九二五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
青天にも白日にも来り、大道の真中にても来り、衣冠束帯の折だに容赦なく
闥
(
たつ
)
を排して
闖入
(
ちんにふ
)
し来る、機微の際
忽然
(
こつぜん
)
として吾人を
愧死
(
きし
)
せしめて、其来る所
固
(
もと
)
より知り得べからず、其去る所亦尋ね難し
人生
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
或る日、それらの一羽が、彼の家へ紛れ込んで来たが、犬どもの繋がれて居るのを見ると、したりげに後から後から群をなして彼の庭へ
闖入
(
ちんにふ
)
した。さうして犬の食ひちらした飯粒を悠然と拾ひ初めた。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
云はゞ
闖入
(
ちんにふ
)
せんとした。
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
彼女の家族の
集
(
つど
)
ひの中に、永久に
闖入
(
ちんにふ
)
して來た氣心も知れぬ外來者の面倒を見なければならぬことは、最も煩はしいことに違ひなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
われは理想詩人なる露伴が写実作者の領界に
闖入
(
ちんにふ
)
して、
却
(
かへ
)
つて烏の真似をすると言はれんより、其奇想を養ひ、其哲理を練り、あはれ大光明を
発
(
はな
)
ちて
「伽羅枕」及び「新葉末集」
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
不用意に
闖入
(
ちんにふ
)
した平次が、ハツと立ち
竦
(
すく
)
んだのも無理はありません。
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“闖入”の意味
《名詞》
闖 入 (ちんにゅう)
無断で押し入ること。
(出典:Wiktionary)
闖
漢検1級
部首:⾨
18画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“闖入”で始まる語句
闖入者