間弛まだる)” の例文
またうしてられる……じつ一刻いつこくはやく、娑婆しやば連出つれだすために、おまへかほたらばとき! だんりるなぞは間弛まだるツこい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ホックづけや穴かがりが、お島には慣れてくると段々間弛まだるっこくて為方がなくなって来た。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
叔父は真面目な他の会社などへ勤めて、間弛まだるっこい事務など執っていられなかった。子供に続いて、妻が長患ながわずらいのあげくに死んでから、家というものを、あまり考えなくなった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)