開平かいへい)” の例文
これ開平かいへいの東北の地なり。時に余瑱よてん居庸関きょようかんを守る。王曰く、居庸は険隘けんあいにして、北平の咽喉いんこう也、敵ここるは、れ我がはいつなり、急に取らざる可からずと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
比例もしくは開平かいへい開立かいりつができたとて、その人を数学家と呼ばぬが、網を持ってちょうやトンボを採集しガラスぶたの箱に並べて、十箱にもおよぶと、すでにその人を博物家と名づけて
誤解せられたる生物学 (新字新仮名) / 丘浅次郎(著)
よってえいを逮捕し、都督宗忠そうちゅうをして兵三万をひきい、及び燕王府の護衛の精鋭を忠の麾下きかれいし、開平かいへいとんして、名を辺に備うるにり、都督の耿瓛こうけんに命じて兵を山海関さんかいかんに練り
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
北平既に全く燕王の手に落ちしかば、都指揮使の余瑱よてんは、走って居庸関きょようかんを守り、馬宣ばせんは東して薊州けいしゅうに走り、宋忠そうちゅう開平かいへいより兵三万を率いて居庸関に至りしが、あえて進まずして、退いて懐来かいらいを保ちたり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)