長目ながめ)” の例文
北条の方から村に入って貫通する東西の道に、南方の長目ながめ吉田よしたの方から伸びて北上する道が交わっていた。私の旧屋はその角の所にあった。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
今まで微白ほのじろいように見えていた花はあざやか真紅しんくの色に染まっていた。彼は驚いて女の顔を見た。女の濃艶のうえん長目ながめな顔が浮きあがったようになっていた。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
また坂田の大俣おほまたの王が女、黒比賣に娶ひて、生みませる御子、神前かむさきの郎女、次に茨田うまらたの郎女、次に白坂しらさか活目いくめ子の郎女、次に小野をのの郎女、またの名は長目ながめ比賣四柱
また上にいへる日向ひむか諸縣むらがたの君牛諸うしもろが女、髮長比賣かみながひめひて、生みませる御子、波多毘はたびの大郎子、またの名は大日下くさかの王、次に波多毘の若郎女わきいらつめ、またの名は長目ながめ比賣の命