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鐉
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かきがね
ふりがな文庫
“
鐉
(
かきがね
)” の例文
ごとごと云わして
鐉
(
かきがね
)
を
外
(
はず
)
した後で夫を内へ入れた彼女はいつもより少し
蒼
(
あお
)
い顔をしていた。彼はすぐ玄関から茶の間へ通り抜けた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼は扉の
鐉
(
かきがね
)
を上げて(それもほんの今し方まで真鍮だったものが、彼の指が離れた時にはもう金になっていた)、庭へ出ました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
鐉
(
かきがね
)
をあげて
扉
(
とびら
)
を開き、中にはいると、まだ
格子戸
(
こうしど
)
がおろされず大ランプがともされてない劇場の
箱桟敷
(
はこさじき
)
にはいったのと同じ印象を受けるのだった。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
既に晩かったので召使等は寝ていたが、ドリアンは自分で
鐉
(
かきがね
)
を外して入った。
絵姿:The Portrate of Dorian Gray
(新字新仮名)
/
渡辺温
、
オスカー・ワイルド
(著)
そこで二人は第二の門を通ってまた
鐉
(
かきがね
)
をかけました。
真夏の夢
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
▼ もっと見る
かの女は土間に下りて
鐉
(
かきがね
)
をはずした。
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
立てつけの悪いせいかと思って、二三度やり直したあげく、力任せに戸を引いた時、ごとりという重苦しい
鐉
(
かきがね
)
の抵抗力を裏側に聞いた彼はようやく断念した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
銅貨の中に隠した針くらいの長さのその鋸で、錠前の
閂子
(
かんし
)
や、
鐉
(
かきがね
)
の軸や、
海老錠
(
えびじょう
)
の柄や、窓についてる鉄棒や、足についてる
鉄枷
(
てつかせ
)
などを、切らなければならない。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
二人はそこを通って
跡
(
あと
)
に
鐉
(
かきがね
)
をかけておきました。
真夏の夢
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
もうよほど前から彼女は三階の室から、ただ
鐉
(
かきがね
)
の締まりだけの屋根裏の室に移っていた。天井と
床
(
ゆか
)
とが角度をなしていて絶えず頭をぶっつけそうな屋根裏だった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
こう云ったお延はいつもする癖の通り、ぴくぴく彼女の
眉
(
まゆ
)
を動かして見せた。日中用のない
潜
(
くぐ
)
り
戸
(
ど
)
の
鐉
(
かきがね
)
を、朝
外
(
はず
)
し忘れたという弁解は、けっして不合理なものではなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
が司教はそれらいっさいの金具をとり除いたので、戸口は昼も夜も
鐉
(
かきがね
)
でしめられるばかりであった。通りかかりの人でも何時たるを問わず、ただそれを押せば開くのだった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
鐉
(
かきがね
)
をおろして座敷へ戻るや否や、また蒲団の中へ
潜
(
もぐ
)
り込んだが
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼は中庭にはいりこみ、なおちょっと足を止め、それからおずおずと
鐉
(
かきがね
)
をあげて戸を押した。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
鐉
(
かきがね
)
を
卸
(
おろ
)
して
座敷
(
ざしき
)
へ
戻
(
もど
)
るや
否
(
いな
)
や、また
蒲團
(
ふとん
)
の
中
(
なか
)
へ
潛
(
もぐ
)
り
込
(
こ
)
んだが
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鐉
部首:⾦
20画