トップ
>
鋩子
>
きっさき
ふりがな文庫
“
鋩子
(
きっさき
)” の例文
彼の
鋩子
(
きっさき
)
が一寸さがれば一寸、二寸さがれば二寸、あたかも闇の中に二本の銀蛇がつながっているように、極く僅かずつ移って行く。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
颯
(
さつ
)
ごとに、その
鋩子
(
きっさき
)
から虹のように血を
噴
(
ふ
)
き、血は
脳漿
(
のうみそ
)
を
撒
(
ま
)
き、指のかけらを飛ばし、
生
(
なま
)
大根のように人間の腕を草むらへ
抛
(
ほう
)
り出した。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なんでたまろう、二
条
(
じょう
)
の
白虹
(
はっこう
)
、パッと火花をちらしたかと思うと、燕作の
鈍刀
(
なまくら
)
がパキンと折れて、
氷
(
こおり
)
のごとき
鋩子
(
きっさき
)
の
破片
(
はへん
)
、クルッ——と
虚空
(
こくう
)
へまいあがった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
新九郎は、真剣の
鋩子
(
きっさき
)
より鋭く見えた竹杖の先に、思わずジリジリと追い詰められて、八双上段の大刀を、まったくやりどころなく歯を食いしばってしまった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし、さすがにその計りがたい
鋩子
(
きっさき
)
へ、吾から命を落しに来る
浅慮
(
あさはか
)
な者もなく、やッ、おッ、の
喚
(
わめ
)
きばかりで、しばらくは七本の刀影がギラギラと相映じているのみだった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
刃紋
(
はもん
)
は
朧夜
(
ろうや
)
の雲に似る
五
(
ぐ
)
の
目
(
め
)
乱
(
みだ
)
れ、
星
(
ほし
)
の青さを吸って散らすかとばかりかがやかしい、
鵜首作
(
うくびづく
)
りの
鋩子
(
きっさき
)
に特徴のある太刀の
相
(
すがた
)
は——まず
相州系
(
そうしゅうけい
)
、
新藤
(
しんとう
)
五
国光
(
くにみつ
)
とみてまちがいはない。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“鋩子”の意味
《名詞》
刀剣の刃の切っ先。帽子。
(出典:Wiktionary)
鋩
漢検1級
部首:⾦
14画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“鋩子”で始まる語句
鋩子先
鋩子尖