“釣濟(つりす)” の例文
御覽(ごらん)なさい。釣濟(つりす)ました當(たう)の美人(びじん)が、釣棹(つりざを)を突離(つきはな)して、柳(やなぎ)の根(ね)へ靄(もや)を枕(まくら)に横倒(よこだふ)しに成(な)つたが疾(はや)いか、起(おき)るが否(いな)や、三人(にん)ともに手鞠(てまり)のやうに衝(つ)と遁(に)げた。が、遁(に)げるのが、其(そ)の靄(もや)を踏(ふ)むのです。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)