醜体しゅうたい)” の例文
旧字:醜體
即ち醜体しゅうたい百戯、芸妓と共に歌舞伎をも見物し小歌浄瑠璃をも聴き、酔余すいよ或は花を弄ぶなどウカれに淫れながら、内の婦人は必ず女大学の範囲中に蟄伏ちっぷくして独り静に留守を守るならんと
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
男は越中ふんどし一本、女は腰巻一枚、大の字なりになり、鼻から青提灯あおぢょうちんをぶら下げて、惰眠をむさぼっている醜体しゅうたいは見られたものではない。試みに寝惚ねぼけ眼をこすって起上った彼等のある者をつかま
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
などと、昨夜眼を廻して、諸人に醜体しゅうたいを見せたことなどはもう忘れております。
撮影し続けたものであろう……堂々たる大学教授の身分でありながら、斯様な鼠と同様の所業に憂身うきみをやつすとは、何という醜体しゅうたいであろう……と諸君は定めし不審に思われるで御座いましょうが
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
仮令たとい最上の好地位に居てもかく殻威張からいばりと名づくる醜体しゅうたいを犯さねばならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)