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部屋々々
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へや/\
部屋々々には、いろ/\な
名前が
昔からつけてありまして、
上段の
間、
奧の
間、
中の
間、
次の
間、それから
寛ぎの
間なぞといふのが
有りました。
祖父さんはいつでも
書院に
居ました。
始め
位牌堂より其下の
戸棚迄がらり/\と
明放して見るに中には
古びたる
提灯や
香奠の臺など有り夫よりして
臺所部屋々々座敷の廻り次の間
茶の間
納戸雪隱は申に及ばず床下迄も殘る
隈無く尋ぬる處へ茂助も
息を