“遺品”の読み方と例文
読み方割合
かたみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
終戦の前年、七月の末ごろ、次兄の遺品かたみらしい防暑服にスラックスという恰好で、前ぶれもなしに柚子が丸の内の会社へやってきた。
春雪 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
福は内の晩に——年越しの豆撒まめまきの夜——火鉢の炭火のカッカッとおこっているのにあたっている時、あたしは祖父さんの遺品かたみの、霰小紋あられこもん
その方に私の全財産である「死後の恋」の遺品かたみをソックリそのままお譲りして、自分はお酒を飲んで飲んで飲み死にしようと決心したのです。
死後の恋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)