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遊山船
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ゆさんぶね
ふりがな文庫
“
遊山船
(
ゆさんぶね
)” の例文
……
一体
(
いつたい
)
が、
天上界
(
てんじやうかい
)
の
遊山船
(
ゆさんぶね
)
に
擬
(
なぞ
)
らへて、
丹精
(
たんせい
)
籠
(
こ
)
めました
細工
(
さいく
)
にござるで、
御斉眉
(
おかしづき
)
の
中
(
なか
)
から
天人
(
てんにん
)
のやうな
上﨟
(
じやうらう
)
御一方
(
おひとかた
)
、と
望
(
のぞ
)
んだげな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
白鳥号に
似
(
に
)
た大きな
遊山船
(
ゆさんぶね
)
が、この道を通ったが、左のほうへ曲がって、セーヌ川をずんずん上って行った、というのであった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
日和
(
ひより
)
は上々、向島の土手の上は人間で盛りこぼれそうで、
川面
(
かわも
)
は
遊山船
(
ゆさんぶね
)
でいっぱい、小僧の一人や二人が向島へ駈け出したところで、花見船を見付けることなどは思いも寄りません。
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
遊山船
(
ゆさんぶね
)
にでも乗ったような顔をしている。罪は弟を殺したのだそうだが、よしやその弟が悪いやつで、それをどんなゆきがかりになって殺したにせよ、人の
情
(
じょう
)
としていい心持ちはせぬはずである。
高瀬舟
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その時は
折悪
(
おりあし
)
く、釣船も
遊山船
(
ゆさんぶね
)
も出払って、船頭たちも、漁、
地曳
(
じびき
)
で急がしいから、と石屋の親方が浜へ出て、小船を一
艘
(
そう
)
借りてくれて、岸を漕いでおいでなさい、山から風が吹けば
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
折から花は眞つ盛り、日和は上々、向島の土手の上は人間で盛りこぼれ相で、
川面
(
かはも
)
は
遊山船
(
ゆさんぶね
)
で一杯、小僧の一人や二人が向島へ駈け出したところで、花見船を見付けることなどは思ひも寄りません。
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「放つて置くが宜い、武家の
遊山船
(
ゆさんぶね
)
だ。——町方の岡つ引が口を出す場所ぢやねえ。第一後がうるさいよ。それよりは
堤
(
どて
)
の上から一生懸命、船の樣子を見て居る、若い武家の人相を覺えて置くが宜い」
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
遊
常用漢字
小3
部首:⾡
12画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
船
常用漢字
小2
部首:⾈
11画
“遊山”で始まる語句
遊山
遊山場
遊山宿
遊山旅
遊山姿
遊山客
遊山舟