“ゆさんぶね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遊山船87.5%
遊山舟12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日和ひよりは上々、向島の土手の上は人間で盛りこぼれそうで、川面かわも遊山船ゆさんぶねでいっぱい、小僧の一人や二人が向島へ駈け出したところで、花見船を見付けることなどは思いも寄りません。
遊山船ゆさんぶねにでも乗ったような顔をしている。罪は弟を殺したのだそうだが、よしやその弟が悪いやつで、それをどんなゆきがかりになって殺したにせよ、人のじょうとしていい心持ちはせぬはずである。
高瀬舟 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それでも、学生のいで行く小さなボートの影や、若い夫婦の遊山舟ゆさんぶねも一つ二つ見えた。舟を唯有とある岸に寄せて、ことに美しい山葡萄の紅葉を摘んで宿に帰った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)