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逕庭
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けいてい
ふりがな文庫
“
逕庭
(
けいてい
)” の例文
此説は世の伝ふる所と
太
(
はなは
)
だ
逕庭
(
けいてい
)
がある。世の伝ふる所は一見いかにも自然らしく、これを前後の事情に照すに、しつくりと
脗合
(
ふんがふ
)
する。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
上代人の思想と今人の思想との間には大なる
逕庭
(
けいてい
)
があって、それはあたかも今日の小児の心理と大人との間に差異があると同じことである。
神代史の研究法
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
今日欧羅巴において、英国人と西班牙人とはその政治的能力において大なる
逕庭
(
けいてい
)
ありとせられて居るが、この差異が新大陸にも反映して居るのである。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
板庇にそそぐ雨の音を
愛
(
め
)
ずることは同じであっても、
茅葺
(
かやぶき
)
屋根に居住する人の心持と、トタン葺に馴れた人の心持とでは、その間に多大の
逕庭
(
けいてい
)
あるを免れまい。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
会話が
途断
(
とぎ
)
れてから二時間ほど黙りこくって歩いた。幽かな径の跡が二叉にわかれている。何れをとってもさほど
逕庭
(
けいてい
)
はない
途
(
みち
)
だと高城が言うので、彼は
暫
(
しばら
)
く考えた末、山に入る道を選んだ。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
▼ もっと見る
況
(
いわ
)
んや、大喪の期未だ終らざるに、
無辜
(
むこ
)
の民驚きを受く。仁を求め国を
護
(
まも
)
るの義と、
逕庭
(
けいてい
)
あるも
亦
(
また
)
甚
(
はなはだ
)
し。大王に朝廷を粛清するの誠意おわすとも、天下に嫡統を
簒奪
(
さんだつ
)
するの批議無きにあらじ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
私は彼の示した作と彼の協団的理想との間に大きな
逕庭
(
けいてい
)
を感じる。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
と占部さんの頭と私の頭には大分
逕庭
(
けいてい
)
があった。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
その点前の句とは多少の
逕庭
(
けいてい
)
がある。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
逕
漢検1級
部首:⾡
11画
庭
常用漢字
小3
部首:⼴
10画
“逕”で始まる語句
逕
逕路