轉婆てんば)” の例文
新字:転婆
死んだお喜代のお轉婆てんば振りを、憎みきれない——いやどつちかと言へば、それを享樂きようらくしてゐたらしい樣子が、苦笑をまぎらせた唇や、死骸を見やる痛々しい眼差しから
おなじくならびし花瓶はないけたほし、散々さん/″\破損けがをさせしに、旦那だんなつぎ御酒ごしゆめしあがりながら、美登利みどり轉婆てんばぎるのとはれしばかり小言こゞとかりき、ほかひとならば一とほりのおこりではるまじと
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
引摺ひきずりのお轉婆てんばさん
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
「あの可愛らしいのが、お轉婆てんばで、泣き虫で、あまり利口ではないけれど」
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「女よ——少しお轉婆てんばだけれど」