-
トップ
>
-
躬
>
-
みず
ソレも理窟の分らぬ小輩ならば
固より
宜しいが、争論の発起人で
頻りに忠義論を唱えて
伯夷叔斉を気取り、又はその
身躬から脱走して世の中を騒がした人達の気が知れない。
頃日脱稿の三十年史は、
近時およそ三十年間、我
外交の
始末につき世間に
伝うるところ
徃々誤謬多きを
憂い、先生が旧幕府の時代より
身躬から
耳聞目撃して筆記に
存するものを
その理を案じその
働を察し、
乍ち得たるが如くにして又乍ち失い、恍として
身躬からその身の在る処を忘れ、一心不乱、
耳目鼻口の官能も
殆んど中止の姿を呈したるその最中に