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赤銅
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あかがね
ふりがな文庫
“
赤銅
(
あかがね
)” の例文
陽の
舂
(
うすず
)
きかけた富士川の水が、松の
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
から
赤銅
(
あかがね
)
いろに見えて来た頃、吉原方面から、鞭を上げて来た騎馬の男があった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
赤銅
(
あかがね
)
のサモワールと並んで、そのサモワールそっくりの赤銅いろの顔をした
蜜湯
(
スビデニ
)
屋が控えておるが、その顔に漆黒の顎鬚さえ生えていなければ
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「夜明けのうちに八ツ山下まで突っ走って駕籠の中で老先生が、この両剣の柄、
赤銅
(
あかがね
)
のかぶせをはずしてみると——」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
三十畳ほどの広さの座敷で、今もいった通り、山家のような、いかついほど大きな囲爐裡が二つ切られ、自在鈎には
赤銅
(
あかがね
)
の大きな薬鑵が沸々とたぎり返っている。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
町には白い旗が、青い海を背景に翻っているものもあった。
裸体
(
はだか
)
で
赤銅
(
あかがね
)
色に焼けた男や女を相手にして、次の村から村へ、町から町へと歩き、いつしか国境を越えて隣の国へ入った。
僧
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
此の
赤銅
(
あかがね
)
のやうな胴體をみろ
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
⦅あれはなかなか立派な銀時計で、真鍮や
赤銅
(
あかがね
)
の品とはどだい物が違うわい。すこし
破損
(
いた
)
んじゃいるが、なあに、そりゃ自分で直すじゃろうて。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
彼は
河東
(
かとう
)
における開国ごろの名将
呼延賛
(
こえんさん
)
の
末裔
(
まつえい
)
で、兵略に通じ、よく二本の
赤銅
(
あかがね
)
の
鞭
(
むち
)
をつかい、
宇内
(
うだい
)
の地理にもあかるく、梁山泊征討の任には、打ってつけな武人かとおもわれます
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
駿河
(
するが
)
の今川家に次いでの兵力財力があった。醜い骨肉の戦乱のために、その財力も、その兵力も、燃やし尽してしまわないうちに、天も火を
鎮
(
しず
)
め給わぬかのように、毎晩、
赤銅
(
あかがね
)
のような空をしていた。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“赤銅”の意味
《名詞》
赤銅 (しゃくどう、せきどう)
銅の別称。
銅と金の合金。紫金とも呼ばれる。
(出典:Wiktionary)
赤
常用漢字
小1
部首:⾚
7画
銅
常用漢字
小5
部首:⾦
14画
“赤銅”で始まる語句
赤銅色
赤銅七子
赤銅造
赤銅斜子
赤銅作
赤銅張
赤銅拵
赤銅箔
赤銅縁
赤銅色絵