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貪婪
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たんらん
ふりがな文庫
“
貪婪
(
たんらん
)” の例文
それだから寒月には、あんな釣り合わない
女性
(
にょしょう
)
は駄目だ。僕が不承知だ、百獣の
中
(
うち
)
でもっとも聡明なる大象と、もっとも
貪婪
(
たんらん
)
なる小豚と結婚するようなものだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
人魚はこうして
貪婪
(
たんらん
)
にひかる眼つきをしてしきりに魚をとらえて食べましたが、ついに、巨大な昆布の林のなかにはいっていって、そこへ脱糞をこころみました。
人魚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
王公諸臣多く山沢を占めて耕種を事とせず、
競
(
きそ
)
つて
貪婪
(
たんらん
)
を懐き空しく地利を妨ぐ。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
その歡喜に見ひらかれた眼には、肉感や淫猥を拔け出た
貪婪
(
たんらん
)
さが溢れてゐた。
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
貪婪
(
たんらん
)
飽くなき岩でこの、ひそかにその爪牙を磨き、梅坊主を陥れ、ついにこれを追って自分がそのあとに直るに到ったのを憎み、そうして、わが梅坊主のため、
万斛
(
ばんこく
)
の泪を
濺
(
そそ
)
ぐのにあった。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
▼ もっと見る
饑渇
(
きかつ
)
の
攻
(
せめ
)
や、
貪婪
(
たんらん
)
の
羽蟲
(
はむし
)
の
群
(
むれ
)
もなにかあらむ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ありぢごくの
貪婪
(
たんらん
)
の
瞳
(
ひとみ
)
に
純情小曲集:02 純情小曲集
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
饑渇
(
きかつ
)
の
攻
(
せめ
)
や、
貪婪
(
たんらん
)
の
羽虫
(
はむし
)
の
群
(
むれ
)
もなにかあらむ
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
貪
常用漢字
中学
部首:⾙
11画
婪
漢検1級
部首:⼥
11画
“貪”で始まる語句
貪
貪欲
貪慾
貪食
貪心
貪著
貪官汚吏
貪看
貪婬
貪焚