観世撚かんぜより)” の例文
旧字:觀世撚
多少あかになった薩摩絣さつまがすりの着物を着て、観世撚かんぜよりの羽織ひもにも、きちんとはいたはかまにも、その人の気質が明らかに書きしるしてあるようだった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それからは原稿料が手にると、直ぐ多少余分の送金もして、ほかの物をっても、観世撚かんぜよりだけはって呉れるなと言ってった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
火薬をまぶした観世撚かんぜよりを、小さい穴へ差し込めば宜い、その先へ長くて丈夫で品の良い線香を立てた。
若し此事が六号活字子ごうかつじしの耳に入って、雪江せっこうの親達は観世撚かんぜよりってるそうだ、一寸ちょっとちんだね、なぞと素破抜すっぱぬかれては余り名誉でないと、名誉心も手伝って、急に始末気しまつぎを出し
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
両親が内職に観世撚かんぜよりるという手紙をた時には、又一寸ちょっと妙な心持がした。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)