見定みさだめ)” の例文
ふと下から人が見て居やしまいかと思って見下した時には自分は幾十尺という空中にら下っている気持がして、もう眼がくらんで何も見定みさだめが付かなかった。今更私は後悔したけれど、仕方がない。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
見定みさだめ出帆しゆつぱん然るべしといふ吉兵衞はじめ皆々今日のごとき晴天せいてんによも雨下あまおろしなどのなんは有べからずと思へば杢右衞門又々水差みづさしに向ひ成程足下そくかの云るゝ處も一理なきにも有ねどあまよき天氣てんきなればよも難風なんぷうなど有まじく思ふなりおし出帆しゆつぱんすべく存ずると云に水差みづさしも然ばとて承知し兵庫のおき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)