“被入（いらつしや）” の例文
も一つ可笑（をかし）な話（はなし）がある。鳥屋（とりや）のお客（きやく）が歸（かへ）る時（とき）に、娘（むすめ）が、「こんだいつ被入（いらつしや）るの。」と言（い）ふと、女房（かみさん）が又（また）うツかり、「お近（ちか）い内（うち）——」と送（おく）り出（だ）す。
廓そだち (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
貴方の傍が……貴方の傍が……貴方はあのテーブルの上でお仕事をして被入（いらつしや）るでせう？　一輪ざしの草花がもうぼろ／＼に枯れたらうなんて昨夕も考へましたの。
獄中の女より男に (新字旧仮名) ／ 原田皐月(著)
『先生が前の方へ被入（いらつしや）ると宜（よ）うござんす。』
足跡 (旧字旧仮名) ／ 石川啄木(著)
『先生が前の方へ被入（いらつしや）ると宜うござんす。』
足跡 (新字旧仮名) ／ 石川啄木(著)
『お好きで被入（いらつしや）いますか？』
札幌 (旧字旧仮名) ／ 石川啄木(著)
『お好きで被入（いらつしや）いますか？』
札幌 (新字旧仮名) ／ 石川啄木(著)