表題ひょうだい)” の例文
その書物のえらかたはでたらめか、さもなければ表題ひょうだいのおもしろいものをつかみ出して来るにすぎなかったが、やはり書物は書物であった。
クリストフはがくらむような気がした。自分じぶんの名前、立派りっぱ表題ひょうだい、大きな帖面ちょうめん、自分の作品さくひん! これがそうなんだ。……彼はまだよく口がきけなかった。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
表題ひょうだいの心の独立と体の独立ということもその一つである。僕が友人に対しておれめしを食いながら反対するのはけしからんという一かつは、たしかに僕の根性こんじょうきょく曝露ばくろする。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)