表紙ひょうし)” の例文
茶色ちゃいろ表紙ひょうしに青いとじ糸を使い、中のかみ日本紙にほんし片面かためんだけにをすったのを二つりにしてかさねとじた、純日本式じゅんにほんしき読本とくほんでした。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
すみれはそこで、ざまし時計とけいや、きれいな表紙ひょうしのついている雑誌ざっしや、筆立ふでたてや、また、竹子たけこさんが、学校がっこう稽古けいこをなさるいろいろなほんなどをることができました。
つばきの下のすみれ (新字新仮名) / 小川未明(著)
夜、鶴子つるこ炬燵こたつに入りながら、昨日東京客からみやげにもらった鉛筆で雑記帳にアイウエオの手習てならいをしたあとで、雑記帳の表紙ひょうしに「トクトミツルコノデス」と書き、それから
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
この木ペンにはゴムもついていたと思いながらしりの方のゴムで消そうとしましたらもう今度こんどは鉛筆がまるでおどるように二、三べんうごいて間もなく表紙ひょうしはあとものこさずきれいになってしまいました。
みじかい木ぺん (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)