トップ
>
街路
>
みち
ふりがな文庫
“
街路
(
みち
)” の例文
相応の賑ひを見せて居る真砂町の
大逵
(
おほどほり
)
とは、恰度背中合せになつた埋立地の、両側空地の多い
街路
(
みち
)
を僅か一町半許りで社に行かれる。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
白っぽい
街路
(
みち
)
の上に瓦の照返しが蒸れて、行人の影もまばらに、角のところ天屋の
幟
(
のぼり
)
が夕待顔にだらりと下っているばかり——。
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
謙作はすこしも心にかけていないようなことを云い云い女の傍を通って外へ出たが、
横街
(
よこちょう
)
のほうは見ずにそのまま初めの
街路
(
みち
)
を逃げるように歩いて往った。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
男は、前よりも
俛首
(
うなだ
)
れて、空気まで凍つた様な
街路
(
みち
)
を、ブラリブラリと小さい影を曳いて、洲崎町の方へ去つた。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
すると、
街路
(
みち
)
の向うで二つの黒い影が固まり合って動いているのがおぼろに見え出した。一人は今の女、もう一人は遠眼からもりゅうとしたお侍らしかった。
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
街路
(
みち
)
は八分通り
蔭
(
かげ
)
つて、高声に笑ひ交してゆく二人の、肩から横顔を
明々
(
あかあか
)
と照す傾いた日もモウ左程暑くない。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
男は、前より
俛首
(
うなだ
)
れて、空氣まで凍つた樣な
街路
(
みち
)
を、ブラリブラリと小さい影を曳いて、洲崎町の方へ去つた。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
街路
(
みち
)
は鏡の如く滑かで、少し油断をすると右に左に
辷
(
すべ
)
る、大事をとつて、足に力を入れると一層辷る。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
街路
(
みち
)
の両側には、門々に今を盛りと
樺火
(
かばび
)
が焚いてある。其赤い
火影
(
ほかげ
)
が、一筋町の賑ひを楽しく照して、晴着を飾つた
徂来
(
ゆきき
)
の人の顔が何れも/\酔つてる様に見える。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
町は
悦気
(
たのしげ
)
な
密語
(
さざめき
)
に充ちた。
寄太鼓
(
よせだいこ
)
の音は人々の心を誘ふ。其処此処に新しい下駄を穿いた
小児
(
こども
)
らが集つて、樺火で煎餅などを焼いてゐる。火が
爆
(
は
)
ぜて火花が
街路
(
みち
)
に散る。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
竹山の室は
街路
(
みち
)
に臨んだ二階の八疊間で、自費で据附けたと云ふ
煖爐
(
ストーブ
)
が熾んに燃えて居た。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
竹山の室は
街路
(
みち
)
に臨んだ二階の八畳間で、自費で据附けたと云ふ暖炉が熾んに燃えて居た。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
火光
(
あかり
)
が
眩
(
まばゆ
)
く洩れて、
街路
(
みち
)
を横さまに白い線を引いてゐたが、虫の音も憚からぬ酔うた
濁声
(
だみごゑ
)
が、時々けたゝましい其店の嬶の笑声を伴つて、喧嘩でもあるかの様に一町先までも聞える。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“街路”の意味
《名詞》
街 路(がいろ)
市街地の区画をなす道路。
(出典:Wiktionary)
街
常用漢字
小4
部首:⾏
12画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“街路”で始まる語句
街路樹
街路進歩