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蔵人所
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くろうどどころ
ふりがな文庫
“
蔵人所
(
くろうどどころ
)” の例文
やがて国司を経て朝廷に奏し、かの郡司の子孫今にその業を伝えて犬頭という絶好の糸を
蔵人所
(
くろうどどころ
)
に納めて、天皇の御服に織ると見ゆ。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
置き物の台、
弾
(
ひ
)
き物、吹き物の楽器は
蔵人所
(
くろうどどころ
)
から給せられたのである。右大将の勢力も強大になっていたため今日の式のはなやかさはすぐれたものに思われた。
源氏物語:34 若菜(上)
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
綾麻呂 巧みなる
贈賄
(
ぞうわい
)
行為で人々を
手馴
(
てな
)
ずけ、無実の中傷で
蔵人所
(
くろうどどころ
)
の官を奪い、あまつさえその
復讐
(
ふくしゅう
)
をおそれて、臣、石ノ上を東国の
果
(
はて
)
に追いやった我等が仇敵は?
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
兄の貞盛は、もうとくに、勧学院を卒業して、御所の
蔵人所
(
くろうどどころ
)
に、勤めている。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼女が一条天皇の
中宮定子
(
ちゅうぐうていし
)
の侍女として、この若き中宮の
寵愛
(
ちょうあい
)
を一身に集めていたころ、宮内の私事を司どる
蔵人所
(
くろうどどころ
)
の長官としては、
藤原行成
(
ふじわらのゆきなり
)
(
頭弁
(
とうのべん
)
)、藤原
斉信
(
ただのぶ
)
(頭中将)などがあった。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
▼ もっと見る
池の魚を載せた台を左近少将が持ち、
蔵人所
(
くろうどどころ
)
の
鷹飼
(
たかが
)
いが北野で狩猟してきた一つがいの鳥を右近少将がささげて、寝殿の東のほうから南の庭へ出て、
階段
(
きざはし
)
の左右に
膝
(
ひざ
)
をついて献上の趣を奏上した。
源氏物語:33 藤のうら葉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
と返歌を奏上してから大臣は、
清涼殿
(
せいりょうでん
)
の正面の
階段
(
きざはし
)
を下がって拝礼をした。
左馬寮
(
さまりょう
)
の御馬と
蔵人所
(
くろうどどころ
)
の
鷹
(
たか
)
をその時に賜わった。そのあとで諸員が階前に出て、官等に従ってそれぞれの下賜品を得た。
源氏物語:01 桐壺
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
“蔵人所(
蔵人
)”の解説
蔵人(くろうど、藏人)は、日本の律令制下の令外官の一つ。天皇の秘書的役割を果たした。唐名は侍中(じちゅう)、夕郎(せきろう)、夕拝郎(せきはいろう)。蔵人所は事務を行う場所のことで、内裏校書殿の北部に置かれた。また、蔵人は百官名或いは人名の一つでもあり、この場合は「くらんど」と読む。
(出典:Wikipedia)
蔵
常用漢字
小6
部首:⾋
15画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
“蔵人”で始まる語句
蔵人
蔵人頭
蔵人得業
蔵人寮
蔵人殿
蔵人弁
蔵人元康
蔵人光茂
蔵人兼高
蔵人大夫