トップ
>
茅渟
>
ちぬ
ふりがな文庫
“
茅渟
(
ちぬ
)” の例文
例
(
たと
)
へば、
淡路
(
あはぢ
)
と
和泉
(
いづみ
)
の
間
(
あひだ
)
の
海
(
うみ
)
は、
古來
(
こらい
)
茅渟
(
ちぬ
)
の
海
(
うみ
)
と
稱
(
せう
)
し
來
(
き
)
たつたのを、
今日
(
こんにち
)
はこの
名稱
(
めいせう
)
を
呼
(
よ
)
ばないで
和泉洋
(
いづみなだ
)
または
大阪灣
(
おほさかわん
)
と
稱
(
せう
)
してゐる。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
私はこの話のおしまひに私の生れた
堺
(
さかひ
)
と云ふ街を書いて置きたく思ひます。堺は云ふまでもなく
茅渟
(
ちぬ
)
の海に面した
和泉国
(
いづみのくに
)
の一小都市です。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
海抜三千尺という山の上から望む
茅渟
(
ちぬ
)
の海は、遠く視野のはて、
紀淡海峡
(
きたんかいきょう
)
を去来する汽船の煙が長く尾を引いて、行方も知れず空に消えてゆく。
六甲山上の夏
(新字新仮名)
/
九条武子
(著)
ある人の言葉に、ほととぎすは
啼
(
な
)
いて天主台のほとりを過ぎ、
五月
(
さつき
)
の風は
茅渟
(
ちぬ
)
の
浦端
(
うらわ
)
にとどまる征衣を吹いて、兵気も
三伏
(
さんぷく
)
の暑さに
倦
(
う
)
みはてた、とある。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
杉のうへに
茅渟
(
ちぬ
)
の海見るかつらぎや
高間
(
たかま
)
の山に朝立ちぬ我れ
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
茅渟
(
ちぬ
)
の みづ
秋の瞳
(新字旧仮名)
/
八木重吉
(著)
茅
漢検準1級
部首:⾋
8画
渟
漢検1級
部首:⽔
12画
“茅渟”で始まる語句
茅渟海