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苦勞人
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くらうにん
あゝは
見えますれど
彼れで
中々の
苦勞人といふに、
夫れはまあ
幾歳のとし
其戀出來てかと
奧樣おつしやれば、
當てゝ
御覽あそばせ
先方は
村長の
妹、
此方は
水計めし
上るお
百姓、
雲にかけ
橋
隱さんが爲にとぼけらるゝか其所らは貴殿より此方が
苦勞人最早何も斯も御上へ知れて居る己が白状しねへとてお
互ひに助からぬ命
也意地不潔く
愚※々々せずと
奇麗に白状して
惡徒は又惡徒だけ男らしく云て仕舞と云へば長庵は彌々
空嘯き三次とやらん何を