若草わかぐさ)” の例文
晴れ渡る空は日毎に青く澄む色の深さを増し、照りつゞく日の光は、咲きそろふ花の色と萌出もえいづ若草わかぐさの緑を一層あざやかに引立せる。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
お富は若草わかぐさと改名して、翌月よくげつの宵節句から出ましたが、突出しの夜から伊之助はお富の若草を揚げましたが、初会惚れ処ではないのでございます
すんほどにのびた院内ゐんない若草わかぐさが、下駄げたやはらかくれて、つちしめりがしつとりとうるほひをつてゐる。かすかなかぜきつけられて、あめいとはさわ/\とかさち、にぎつたうるほす。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
白菫しろすみれさく若草わかぐさ
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
白菫しろすみれさく若草わかぐさ
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)