芳香はうかう)” の例文
ときに、一筋ひとすぢでもうごいたら、の、まくら蒲團ふとん掻卷かいまき朱鷺色ときいろにもまがつぼみともつたかほをんなは、芳香はうかうはなつて、乳房ちぶさからしべかせて、爛漫らんまんとしてくだらうとおもはれた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其處は新らしいパンの芳香はうかうと豐かな火の暖氣で充ちてゐた。ハナァがパンを燒いてゐた。
光と、𤍠ねつと、芳香はうかう
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)