良基よしもと)” の例文
受禅じゅぜん(皇位譲渡の式)もなく、上皇のしょうもなく、また神器もここにありませんが、尊氏は剣です、良基よしもと(二条関白)は(印)です。これを神器とすればよろしい」
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゆくゆくは奏覧にも供え、また二条摂政さま(良基よしもと)の莵玖波つくば集の後をけて勅撰ちょくせん御沙汰ごさたも拝したいものとひそかに思定おもいさだめておいでの模様で、いたくこの集のことをお心に掛けてございました。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
のち郡奉行こおりぶぎょうとなり、昔橘良基よしもとが五国守となりし時、その処身の秘訣を述べて「百術は一清にかず」といえるをとりて、職にる間「不如一清」の四字を刻したる印を用い、清廉せいれんを以て自からも期し
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
それを幕府は力で迫り、公卿の一条経通つねみちや二条の関白良基よしもとらも、古例や先例や、いろんな理窟をつけてついに、北朝の後光厳天皇として、践祚せんそを見るにいたったものだった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゆくゆくは奏覧にも供へ、また二条摂政さま(良基よしもと)の莵玖波つくば集の後をけて勅撰ちょくせん御沙汰ごさたも拝したいものとひそかに思定おもいさだめておいでの模様で、いたくこの集のことをお心に掛けてございました。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)