脚色しくみ)” の例文
此の一席で満尾まんびになりますゆえ、くだ/\しい所は省きまして、善人が栄え、悪人がほろび、可愛かわいゝ同志が夫婦になり、失いました宝が出るという勧善懲悪かんぜんちょうあく脚色しくみは芝居でも草双紙くさぞうしでも同じ事で
「あのね、この芝居はどういう脚色しくみなの、それが聞きたいの。」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
驚かせし事枚擧まいきよするにいとまあらざるほど多き物から中にも殊にすぐれたるは天一ばう裁判さいばんなり之は物の本にも作り又芝居しばゐにても脚色しくみ講談かうだん落語らくごは更にも言ず其他種々さま/″\の物にも見え其の筋に大同小異だいどうせういありと雖も其主意とする所は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)