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聡慧
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そうけい
ふりがな文庫
“
聡慧
(
そうけい
)” の例文
姿儀うるわしく性
聡慧
(
そうけい
)
。文墨を習い、和歌を
能
(
よ
)
くし、また陶を善くす。家貧にして夫病み、自ら給するあたわず。烈婦べつに小店を開き、茶を煮て客に供し
以
(
もっ
)
て夫を養う。
蓮月焼
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
親戚
(
しんせき
)
の
恃
(
たの
)
むべきものもない媼は、
兼
(
かね
)
て棺材まで準備していたので、玄機は送葬の事を計らって遣った。その跡へ
緑翹
(
りょくぎょう
)
と云う十八歳の婢が来た。顔は美しくはないが、
聡慧
(
そうけい
)
で
媚態
(
びたい
)
があった。
魚玄機
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
聡慧
(
そうけい
)
なる者は落つれどしからざる者は落ちずとあるごとく、馬に取っては迷惑千万だろうが、その忠勤諸他の動物に
挺
(
ぬき
)
んでたるを見込み、特別の思し召しもて、主人に殉し殺さるるのだ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ある疑問に似たものを持つ思いなしか、
眸
(
まな
)
ざしなどにはその人のよりも
聡慧
(
そうけい
)
らしさが強く現われては見えるが、切れ長な目の目じりのあたりの
艶
(
えん
)
な所などはよく
柏木
(
かしわぎ
)
に似ていると思われた。
源氏物語:37 横笛
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
彼は
牝豹
(
めひょう
)
の前の
兎
(
うさぎ
)
のごとく、葉子を
礼讃
(
らいさん
)
し、屈従していた。処女のような
含羞
(
はにかみ
)
があるかと思うと、不良少年のような
聡慧
(
そうけい
)
さをもっていたが、結局人間的には哀れむべき不具者としか思えなかった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
千代は絶えなんとする渋江氏の血統を僅に
繋
(
つな
)
ぐべき子で、あまつさえ
聡慧
(
そうけい
)
なので、父母はこれを
一粒種
(
ひとつぶだね
)
と称して
鍾愛
(
しょうあい
)
していると、十九歳になった安永六年の五月三日に、辞世の歌を詠んで死んだ。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
聡
漢検準1級
部首:⽿
14画
慧
漢検準1級
部首:⼼
15画
“聡”で始まる語句
聡明
聡
聡敏
聡明叡智
聡頴
聡明叡知
聡明霊利