義実よしざね)” の例文
又た義実よしざねが自白のことばに「かくてかの玉梓たまづさが。うらみはこゝにあきたらず。八房の犬となりかはりて。伏姫をて。深山辺みやまべに。隠れて親に物を思はせ。」云々しか/″\
里見義実よしざねが三浦の浜辺で白龍を見たという一節を思いあわせて、かの怪物はおそらく龍であろうと考えた。
異妖編 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「さてこそ。父の歿後、岡崎義実よしざねが建てた一梵宇ぼんうとはこれであろう」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたしは千葉の者であるが、馬琴ばきんの八犬伝でおなじみの里見の家は、義実よしざね、義なり、義みち実尭さねたか、義とよ、義たか、義ひろ、義より、義やすの九代を伝えて、十代目の忠義ただよしでほろびたのである。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)