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縁付
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えんづけ
私し方へ引取し事なりと申せば文左衞門ムヽ扨は
姪の事故
娘に致して九助方へ
縁付遣したかと申に藤八は仰の通りなれ
共夫には
因縁の御
咄あり右節事母
兆を
取か然なくば外に
縁付なば一生の身の
治りにも成べしと
姑は勿論懇意の者共迄も
色々勸むると雖もお菊は一向
承引ず母樣始め皆樣の仰を
背くには有ねども今更
聟を
なし妻お八重との
中に二人の子を
儲け長男を松吉と
呼び既に嫁をも娶り妹をお粂と
名付是も淺草田原町なる花房屋彌吉方へ
縁付樣子も好とて夫婦
倶々安心なし最早悴松吉に世を讓り
氣樂隱居を