綺語きご)” の例文
それはおもうに彼等が架空の物語や狂言綺語きごを書いて世の人々を惑わせた悪業のために、そのむくいを身にうけたというべきであろう。
くのごと對照式たいせうしき綺語きご——技巧的ぎこうてき比喩語ひゆご——をならぶることはシェークスピヤの青年期せいねんきにはイギリス文壇ぶんだん流行りうかうなりしなり。以下いかにも同例どうれいおほし。
あにはからんや造物の脚色は、綺語きごの奇より奇にして、狂言の妙より妙に、才子の才も敵するあたわざるの巧緻こうちあり、妄人の妄も及ぶ可からざるの警抜あらんとは。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ただ願ふらくはかの如来にょらい大慈だいじ大悲だいひ我が小願の中において大神力を現じ給ひ妄言まうげん綺語きご淤泥おでいして光明顕色けんじき浄瑠璃じゃうるりとなし、浮華ふくわの中より清浄しゃうじゃう青蓮華しゃうれんげを開かしめ給はんことを。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
この人のことは、近松門左衛門の『綺語きご』のなかにも、「周利槃特のような、愚かな人間でも」と書いてありますくらいですから、よほど愚かな人であったに相違ありません。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
ただ願うらくはかの如来にょらい大慈だいじ大悲だいひ我が小願の中において大神力を現じ給い妄言もうげん綺語きご淤泥おでいして光明顕色けんじき浄瑠璃じょうるりとなし、浮華ふかの中より清浄しょうじょう青蓮華しょうれんげを開かしめ給わんことを。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)