-
トップ
>
-
結立
>
-
ゆいた
ああ、うつくしい白い指、
結立ての品のいい
円髷の、
情らしい
柔順な
髱の
耳朶かけて、雪なす
項が優しく清らかに
俯向いたのです。
女は涙をはらりと落して、竜之助の前にがっくりと
結立ての髪を
揺がしての歎願です。
お前さん、いま
結立てと見える高島田の水の
滴りそうなのに、対に照った
鼈甲の
花笄、
花櫛——この
拵じゃあ、白襟に相違ねえ。
膝で
豆算盤五寸ぐらいなのを、ぱちぱちと鳴らしながら、
結立ての
大円髷、水の垂りそうな、赤い
手絡の、
容色もまんざらでない女房を引附けているのがある。