ちぎ)” の例文
馴染みの客を送り出して、そのうわさをしているのもあれば、初会の客に別れを惜しがッて、またの逢夜おうやちぎッているのもある。夜はいよいよ明け放れた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
かくちぎりて、すなはち詔りたまひしく、「汝は右より𢌞り逢へ、は左より𢌞り逢はむ」とのりたまひて、ちぎへて𢌞りたまふ時に、伊耶那美の命まづ「あなにやし、えをとこを
吾日々にまうでてつかへまゐらすべしと、まめやかにちぎりつつも、心をもちゐて助けけるに、病やや減じてここちすずしくおぼえければ、あるじにも念比ねんごろに詞をつくし、左門が二一陰徳をたふとみて