箱庭はこには)” の例文
物ぐるほしけれど箱庭はこにはに作りたるいしひとつ水のおもにそと取落とりおとせば、さゞ波すこし分れて是れにぞ月のかげたゞよひぬ、くはかなき事して見せつれば甥なる子の小さきが真似て
月の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
近所きんじよで、ちひさなが、おもちやに小庭こにはにこしらへた、箱庭はこにはのやうな築山つきやまがある。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
雪の下白くちひさく咲きにけり喜蝶が部屋の箱庭はこにはの山
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
箱庭はこにはも浮世におなじかな
自選 荷風百句 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)