ぜん)” の例文
大王これをきこし召して、いささか心に恐れ給へば、佻々かるがるしくは他出そとでもしたまはず。さるをいま和主が、一ぜんもと射殺いころしたれば、わがためにうれいを去りしのみか、取不直とりもなおさず大王が、眼上めのうえこぶを払ひしに等し。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)