“鉄箭”の読み方と例文
読み方割合
てっせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
連弩というのは、まったく彼が発明した新鋭器で、鉄箭てっせん八寸ほどの短い矢が、一を放つと、十ずつ飛ぶのである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とつぜんそこで、クルッと巨大きょだいなからだをまわしたと思うと、あッとあきれる人声をあとに、わし天目山てんもくざん方角ほうがくへむかって、一直線ちょくせん——をはなれた鉄箭てっせんのように飛んでしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
駆けちがう万騎のひづめ弩弓どきゅうのうなり、鉄箭てっせんのさけび、戛々かつかつと鳴るほこ鏘々しょうしょう火を降らしあう剣また剣、槍はくだけ、旗は裂け、人畜一つおめきの中に、屍は山をなし、血は雪を割って河となした。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)