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笹縁
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ささべり
ふりがな文庫
“
笹縁
(
ささべり
)” の例文
いかに現在の計測を精鋭にゆきわたらせることができたとしても、過去と未来には末広がりに
朦朧
(
もうろう
)
たる不明の
笹縁
(
ささべり
)
がつきまとってくる。
野球時代
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
田川夫人は
忙
(
せわ
)
しく葉子から目を移して、群集に取っときの
笑顔
(
えがお
)
を見せながら、レースで
笹縁
(
ささべり
)
を取ったハンケチを振らねばならなかった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
わけてもそのコールマン髭は特色的で、髭の上半分を剃り下げた青々とした
笹縁
(
ささべり
)
が、或人は
気障
(
きざ
)
だと言いましたが、浮気な若い女達には、たまらない魅力であったらしいのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:16 結婚ラプソディ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その
径
(
みち
)
にずっと
笹縁
(
ささべり
)
をつけている
野苺
(
のいちご
)
にも、ちょっと人目につかないような花が一ぱい咲いていて、それが或る
素晴
(
すば
)
らしいもののほんの小さな
前奏曲
(
プレリュウド
)
だと言ったように、私を迎えた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
銀紙のピカピカ光る小枝に綿の
笹縁
(
ささべり
)
の雪
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
▼ もっと見る
模様の周囲に藍と白とを組み合わせにした小さな
笹縁
(
ささべり
)
のようなものを浮き上げて編み込んだり、ひどく伸び縮みがして模様が
歪形
(
いびつ
)
にならないように
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
それが徴兵検査であっただけにそのびっくりはかなり複雑な感情の
笹縁
(
ささべり
)
をつけたびっくりであったのである。
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
のみならずいろいろな雑音はその音源の印象が不判明であるがために、その喚起する連想の周囲には簡単に名状し記載することのできない潜在意識的な情緒の陰影あるいは
笹縁
(
ささべり
)
がついている。
映画芸術
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
青灰色によごれていた雲そのものすらが見違えるように白く軽くなって美しい
笹縁
(
ささべり
)
をつけていた。海は目も
綾
(
あや
)
な明暗をなして、単調な島影もさすがに
頑固
(
がんこ
)
な沈黙ばかりを守りつづけてはいなかった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
笹
漢検準1級
部首:⽵
11画
縁
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“笹”で始まる語句
笹
笹藪
笹屋
笹子
笹野
笹紅
笹鳴
笹穂
笹山
笹色