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竹子
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たけこ
「あたしは、すみれを
鉢に
移してやりましょう。」と、
竹子さんはいって、すみれをば
地面から
離して、
素焼きの
鉢の
中に
移しました。
すみれは、
竹子さんと、お
母さんの
話を
聞くと、ふたたび
大地に
帰られるのを
知って、うれしくてたまりませんでした。
「お
母さん、すみれの
花は、もうおしまいですね。」と、ある
朝、
竹子さんは、お
母さんに
向かって、いいました。
「ほんとうだわ。
私、こんな
日がきらいよ。」と、ふところ
手をした
竹子さんも、いいました。
男の
子たちとはなれて、
二人は、
並んで
空をながめていました。
かよ
子ちゃんと、
竹子さんが、かけ
出しました。