示談じだん)” の例文
家主いえぬしが這入るについて、愛嬌が示談じだんの上、不安に借家を譲り渡したまでである。それにしても小野さんは悪るいところを下女に見られた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
きかねど晦日みそかつきなか十五夜じふごややみもなくてやはおく朦朧もうろうのいかなる手段しゆだんありしか新田につた畫策くわくさくきはめてめうにしていさゝかの融通ゆうづうもならず示談じだん
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
殿様は家来に面師を連れさせて、町人のとこ示談じだんにやつた。
「だが阪井の方で示談じだんにしないと警察では困るんだ」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)