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砂烟
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すなけむり
ふりがな文庫
“
砂烟
(
すなけむり
)” の例文
南条駅を過ぎる頃から、畑にも山にも寒そうな日の影すらも消えてしまって、ところどころにかの
砂烟
(
すなけむり
)
が巻き
颺
(
あが
)
っている。
春の修善寺
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
雪にも月にも何の
風情
(
ふぜい
)
を増しはせぬ。風が吹けば
砂烟
(
すなけむり
)
に行手は見えず、雨が降れば
泥濘
(
でいねい
)
人の
踵
(
きびす
)
を没せんばかりとなる。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「おや、またじきあすこに
砂烟
(
すなけむり
)
が見えます。これはたいへんだ。」とあわてました。すると、ぶくぶくが
ぶくぶく長々火の目小僧
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
振返って見ると、
砂烟
(
すなけむり
)
を立てて一頭の駄馬が人を乗せて
驀然
(
まっしぐら
)
に走って来ます。お君は驚いてその馬を
道傍
(
みちばた
)
に避けると、馬は人を乗せた上に、また一人の旅人がその
轡面
(
くつわづら
)
を取って駆けて来るのです。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
溝際に突放して、それというまま
砂烟
(
すなけむり
)
を揚げぬ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
喇叭
(
ラッパ
)
の響のみならず、昼の
中
(
うち
)
は馬場の
砂烟
(
すなけむり
)
が折々風の吹きぐあいで灰のように飛んで来て畳の上のみならず
襖
(
ふすま
)
をしめた
押入
(
おしいれ
)
の内までじゃりじゃりさせる事がある。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
今はセメントで固めた広い道路となってトラックが
砂烟
(
すなけむり
)
を立てて走っている。
水のながれ
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
砂
常用漢字
小6
部首:⽯
9画
烟
漢検1級
部首:⽕
10画
“砂”で始まる語句
砂
砂利
砂漠
砂礫
砂埃
砂塵
砂糖
砂丘
砂煙
砂地