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相果
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あひはつ
寒風に
吹晒され
髮まで氷りて
針金の如くなれば
進退茲に極まりて兎にも角にも此處で
相果る事かと思ふ
計りなり時に吉兵衞
倩々思に
我江戸表へ名のり出て事
露顯に及時は三尺
高き木の
上に
命を
貫くは
劔難の相にて三十日
立ざる内に
刃に
掛り
相果るの相なり斯る
不徳の
凶相にして將軍の御子樣とは存じ奉り
難し越前守が
思考には御品は實なれど御當人に於ては
何とも
怪しく存ずるなり
愚案は
御目鏡には
背き候へども
何卒此御身の上は今一
應越前へ
吟味を