相果あひはつ)” の例文
寒風に吹晒ふきさらされかみまで氷りて針金はりがねの如くなれば進退しんたいこゝに極まりて兎にも角にも此處で相果あひはつる事かと思ふばかりなり時に吉兵衞倩々つら/\思にわれ江戸表えどおもてへ名のり出て事露顯ろけんに及時は三尺たかき木のそらいのち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つらぬくは劔難けんなんの相にて三十日たゝざる内にやいばかゝ相果あひはつるの相なり斯る不徳ふとく凶相きようさうにして將軍の御子樣とは存じ奉りがたし越前守が思考かんがへには御品は實なれど御當人に於てはなにともあやしく存ずるなり愚案ぐあん御目鏡おめがねにはそむき候へども何卒なにとぞ此御身の上は今一おう越前へ吟味ぎんみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)