とう)” の例文
宗立本そうりゅうほんとうこう県の人で、父祖の代から行商をいとなんでいたが、年のけるまで子がなかった。
一方は湖だし、いまさらひきかえすことも残念ざんねんだ。ゆくにしたがっていよいよ丘陵きゅうりょうが多くなった。一とうこう、骨の折れることおびただしい。どうやら地面の光景は一変した。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
七郎の子はとう漂泊ひょうはくしていって、姓をとうと変えていたが、兵卒から身を起し、軍功によって同知将軍になって遼陽りょうように帰って来た。武はもう八十余であった。そこで武はその父の墓を教えてやった。
田七郎 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)