“癇癪玉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんしゃくだま78.9%
かんしやくだま21.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当の犯罪者の少年は、癇癪玉かんしゃくだまを一緒に、三つばかりぶつけたといっておりますから、そんな大した音のしなかったのは確かです。
若杉裁判長 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
父は黙ってまじまじと癇癪玉かんしゃくだまを一時にたたきつけたような言葉を聞いていたが、父にしては存外穏やかななだめるような調子になっていた。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
平次は到頭癇癪玉かんしやくだまを破裂さしてしまひました。少しでも新しい事件を手掛けさせて、腕も顏もよくさせようといふ親心も知らずに、仕事の選り好みなどする八五郎が齒痒はがゆかつたのでせう。
あ、いた! さう強くくから毎々球がころげ出すのだ。風早の球はあらいから癇癪玉かんしやくだまと謂ふのだし、遊佐のは馬鹿にやはらかいから蒟蒻玉こんにやくだま。それで、二人の撞くところは電公かみなり蚊帳かや捫択もんちやくしてゐるやうなものだ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)